「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録」新藤兼人監督 1975年

「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録」新藤兼人監督 1975年

出てくる女優さんの話し方やしぐさや表情のなんともいえない色気に圧倒される。
御歳にしてすでにみなさん50、60はゆうに越えているはずなのに、流麗で密やか。
日本の女の本当の綺麗とはこういうことか。
田中絹代や小暮美千代、京マチ子が素でお話しをしているところなど、
そうそう見れるものではない。
なかでもやっぱり田中絹代
溝口健二との恋の噂の鞘当てをされるところ、彼女の目の動きや表情を食い入るように
見つめてしまう。
一遍の詩を読んでいるかのように、一言一句、一挙手一投足をじぃーと観賞する。


「ロリータ 」エイドリアン・ライン監督 1997年

キューブリックのをまだ見ていないのに、こっちの方から先に見ちゃうことに
多少の引けめを感じながら、観賞。
前半にちょっこっとしか出てこないメラニーグリフィスが、よかった。
この女優さんにまつわる役柄ってどうしてこういつも蓮っ葉なのかわからないが、
なんかいつも、ぐっとくる。
ジェレミー・アイアンズは、素の顔がすでにイッちゃってるのに、
ベッドでさらにイッちゃった顔をしてくれたのが、めちゃんこ、イケてました。

少女は常に唐突で暴力的だったんだなと、元少女は、それをはかなく思いました...。