『円朝の女』松井今朝子著

円朝の女』松井今朝子

この人の語り口の旨さは『吉原手引草』でお墨付き。
三遊亭円朝にかかわりのあった5人の女の来し方行く末を
円朝の弟子が語って聞かせるという、例の設定。


武家娘、花魁、芸者、芸人の娘たちの悲喜こもごもが、
江戸言葉と噺家特有のはしょり方で、小気味よく進んでいく。


小説が、「言葉の芸術」というのなら、
こうでなくっちゃいけないと、つくづく、思います。


円朝の女

円朝の女