『女徳 』 瀬戸内寂聴

『女徳』瀬戸内寂聴

もし、あなたが女に生まれたのなら、
これほどまでに究極で濃厚な人生を歩んでみてはどうか。
という、理想型を示してくれているのかもしれない。


あれもこれもぜんぶやっちゃって、その旨みも苦味も、
双方ともに、味わいつくしてこそ、女冥利に尽きるって?


そんなの、意外とおもしろくないんじゃないか。
来る日も来る日も、結局は現実的な問題に振り回されるだけで、
当人に物事の象徴的な本質を理解する力でもあればしめたものだが、
あったところで、こんどはそれを、何か別のものに昇華する術でもなければ、
所詮、コマネズミの生活といっしょじゃあないか。


というギモンが、むか〜しからあるんだけど、どうかね。笑

女徳 (新潮文庫)

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